思い出:パーソナルコンピュータ

余程の作業ではない限り、最近はiMacの出番が減りました。

資料作成とか、調査しつつの学習とかはMac Book Airで十分になってきたし、
自宅で大きい画面で作業がしたくなれば、HDMIケーブルで液晶テレビに出力させるので、
益々、iMacの出番は減ってしまいました。
※ 据え置きゲーム機が携帯ゲーム機に押される原理は、こういう事なんだと思います。

そこで、実家へ譲渡しようかと思い立ちました。
すると、パーソナルコンピュータの思い出がふつふつと思い返されたので、記録しておこうと思います。

私の実家にパーソナルコンピュータがやってきたのは、私が小学生の高学年の頃でした。
あの頃は、パソコンゲームダイアルアップ接続を使ったネットサーフィンが主流な使用用途でした。

OSはWindows95
機種はもう思い出せないが、この出会いが、今の私を決定づけたのかも知れません。

当時はテキスト系サイトの勃興が起こり、頻繁に足を運んでいた気がします。

実はその頃の私は、ISPの小さな小さな容量を利用して、サイトを運営しました。
今思えば笑ってしまうくらいのレベルですが、あれはあれで、私の知的好奇心を満たしてくれました。

ISDNが登場し、指を銜えつつダイアルアップ接続を使用して2,3年後、
ADSLが登場し、私は自宅のマシンにADSLを使う為に知識を得ようとインターネットに尋ねました。

ルータ?モデム?スプリッタ?LANケーブル?LANポート?NIC

全て知らない事でした。
私の周りには誰も詳しい人はいないので、全て自分で調べました。
書店に行けば良かったのかも知れませんが、手軽に足を運べる書店が近くになかった事と、パソコンの専門誌がある事すら知らなかった為、私は書籍から知識を得る。という行動を起こす事無く、学校から帰宅すると、すぐにパソコンを起動し、インターネットの海を航海します。

ダイアルアップ接続とADSL接続、ISDN接続の原理を学びつつ、
各機器の使用目的を明確にし、足りない物をリストアップし、同時にメモリを増設しました。

今では当たり前のLANポートも、私の最初のマシンには搭載されて無く、
両親に連れて行って貰った家電量販店で、
PCIスロットにつけるNIC、LANカードってどれですか?」って店員さんに聞いた記憶が今でもあります。

さて、その後の私は、静的ホームページを作成したり、
学校にVisual Basic学習サイトを印刷した紙を持参して、授業中に眺めていたり、
コマンドプロンプトC言語や、Java言語を触ってみたり、何とも一辺倒な路線へ突き進みます。

その最中、落雷でパソコンはH/Wが焼き焦げるという自体を招き、
スペック的にもマザーボードの限界が時代に追いつかなくなり、新しいマシンを購入します。

それが、今の自宅のFujitsuのFMV。
まだ現役で頑張れているのは、高校生の頃の私が、メモリを増設したからなのは言うまでもありません。

触れた順序を記すと、
Windows95(機種不明)→ノートパソコン(FMV)→デスクトップ(FMV)→ノートパソコン(dynabook)→iMacMacBook Air

どのマシンも私にとってはかけがえのない思い出を持っています。

H/Wの知識を学ばせてくれたWindows95マシン。
静的ホームページや簡単な言語を学ばせてくれたFMV。
友人のバイト先のお店に納品した静的ホームページを作成させてくれたdynabook
(大学生の頃は、Fedora core 7.0を学ばせてくれた貸与マシンDELLとかもあったっけ。)

そして、洗練とはシンプルなのだと私の世界観を変えてくれたMac
私の背を押してくれた故スティーブ・ジョブズ氏。

私の人生は常に、パーソナルコンピュータを中心に回っていた。
だからこそ私は、この仕事で嫌な事があったとしても、しがみついて頑張ることを止め様とは思わない。

なぜなら、
頑張りを止めるという事は、
コンピュータを否定する事は、
自己の人生を否定してしまう事に繋がるからだろうか。

譲渡するiMacは2年前にiPhoneアプリを開発する為に購入して、
VirtualBoxで、Ubuntuを導入し、サーバ稼働を試したり、沢山の開発を学ばせてくれた。
そして、動画を作成したり、写真を加工したり、アイコンを作成したり、クリエイティブの幅を学ばせてくれた。

SugarSyncにデータを移行してしまえば、このiMacは初期化しようと思っている。
なぜなら、このiMacの次の活躍は、次の使い手自身が自らの意志で切り拓き、カスタマイズされるべきだと思うからである。

前の使用者の開発用のままではいけないのだ。
あの初期起動のワクワク感、人生観を揺るがす体験は、無垢なマシンの状態でなければ得られない。

カスタマイズが面倒?
それは次の使用者が必要な時に必要になったツールを導入すれば良い。

それでいいんだ。
あるべき姿を提示する事も重要だが、自ら航海に出るその姿勢は、決して失ってはいけない。

コンピュータの使い方は、画一的ではないのだ。
だから、それでいいんだ。